機能と共にあるデザイン。知っておきたい機械式時計の機能名称

時計はもっとも身近で精密な機械

巻かれたゼンマイが解ける力や錘を動力にして動く機械式時計は、複雑で緻密な仕掛けが生み出す最高の機能美です。機能では電子制御のクォーツ式に一歩ゆずりますが、機械式時計はメンテナンスを怠らない限り一生使い続けることができます。誕生以来、単に時を刻むというだけでない様々な機能が機械式時計には付け加えてこられました。構造がデザインに反映されやすい機械式時計は、機能の追加によるムーブメントの複雑化に伴い様々なデザインを生み出すようになりました。

ムーブメントが生み出す機能

時計を特に進歩させた付加機能の中でも、「トゥールビヨン」「ミニッツリピータ」「永久カレンダー」はその技巧の精妙さから3大技術として知られています。「トゥールビヨン」とは時計の置かれる方向によって変わる重力のかかり方によるズレを解消するために、機構そのものを回転させるようにした仕組みです。「ミニッツリピータ」は現在時刻を鐘の音で知らせてくれる機能です。内部だけでなく、時計側面にレバーをつける必要から、時計の見栄えを大きく進展させました。「永久カレンダー」は文字通り、時計に月/日/曜日/暦が表示される上、閏年の調整も必要がないというものです。

「時間」以外も表示する機能

現在ではこれらの機構は一般化し多くの新しいデザインの元となりました。中でも「トゥールビヨン」の作り出す美しい機構は、スケルトンデザインとして、特にカジュアルなデザインのもので好んで使われています。このようなデザイン的な機能の中でも「ムーンディスク」は異彩を放っています。これは時計の中に時間ではなく「月齢」を表示するものです。精度的にもとても高い技能が求められる機能で、多くの場合は文字盤に半円上の窓が作られ、そこを月の形やモチーフにしたキャラクターが動くというものです。この機能から生まれたキャラクター性は、時計に機能美のみでないファッション性を持たせることに成功しました。

高級時計ブランドのパテックフィリップには、ノーチラス、カラトラバ、アクアノート、コンプリケーションなどのシリーズがあります。